まず確実に言えることは、「すべてのレザーが同じように作られているわけではない」ということ。そんな中、レザーについて聞いたり読んだりする情報には、不確かな部分がはるかに多く存在します。ベルロイは、「長く愛用できる製品をつくる」という使命を掲げているように、皮革産業全体のトレーサビリティを向上させ、できる限り最高のレザーを調達するべく、多くの時間と資金、人的資源を投入してきました。また、クロムなめしを施したフルグレインの牛革を使用し、レザーの仕入先をLeather Working Group (LWG) からゴールド認定を受けた皮革製造工場に限定しています。これが何を意味するのか、これから詳しく解説します。
はじめに、LWGとは?
Leather Working Group (LWG) は、皮革産業における慣行の改善を目的とした非営利団体です。2005年に設立されたLWGは、皮革製造業者、ブランド、小売業者、サプライヤーなど、多様なステークホルダーを結集し、協力して革のサプライチェーンにおける環境パフォーマンスの向上に取り組んでいます。ベルロイは、LWGの一員であることを誇りに思っています。
クロムなめしのレザーは、3価クロムでなめした革を指します。この鉱物由来の化合物によって、より柔らかく、優れた耐久性を備え、新品のような見た目を長く保つことができます。誤った条件下でこのなめし製法を行うと、工場内で有害な6価クロムが発生し、なめし工程から出た廃水も汚染されることがあります。一方で、適切な条件下で行えば、この種のなめしにおける毒性については、ベジタブルタンニンなめしと同等であると考えられており、結果としてより長持ちする革を作ることができます。
ベルロイでは、より長持ちする仕上がりを求めてクロムなめしのレザーを使用しています。また、仕入先は、Leather Working Groupの審査で、社会的および環境的な取り組みに対する最高評価のゴールド認定を受けた皮革製造工場に限定しています。